マッシュルームはさまざまな料理に用いられており、実際に調理したことがある方も多いことでしょう。しかし、マッシュルームにどのような栄養が含まれているのか知っている方は少ないのではないでしょうか。そこで今回は、マッシュルームに含まれる栄養を効率的に摂取する方法などについて紹介します。マッシュルームについて詳しく知りたい方や栄養を知った上で料理を楽しみたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
日本抗加齢医学会認定専門医
日本整形外科学会認定専門医
日本リハビリテーション医学会認定臨床医
経歴・詳細
日本大学医学部卒業後、同大学の整形外科へ入局。医局長を務めたのち、医療法人社団トーイシン会市谷八幡クリニック院長に就任。日本大学整形外科の兼任講師、臨床准教授としても活躍。
◆クリニック公式サイト:http://www.ichigayahachiman-clinic.jp/
マッシュルームの種類(ホワイト・ブラウン)
いきなりマッシュルームの栄養を紹介する前に、どのような種類があるのか把握しておきましょう。
日本におけるマッシュルームは、ホワイト種とブラウン種のどちらかであるケースが多く、それぞれ特徴や味わいが異なっています。
ホワイト種とは?
ホワイト種は、名前のとおり真っ白な見た目をしているマッシュルーム。弾力があり、あっさりとした味わいが楽しめます。生で食べることもあるため、サラダの材料としてホワイト種のマッシュルームが用いられることも。
ただ、切り口が変色しやすいという欠点を持っていることから、生で食べる場合はレモン汁をかけるのがおすすめです。
ブラウン種とは?
カサが茶色のブラウン種は、炒め物や煮込み料理にぴったりなマッシュルーム。締まった肉質と香りの良さが魅力的な種類であり、ホワイト種と比べて日持ちもします。
また、加熱することで旨味が増すため、前述したような料理ではブラウン種を選ぶと良いでしょう。
その他のマッシュルーム
ほかの種類としては、オフホワイト種やクリーム種があります。
オフホワイト種は、少しグレーっぽさがあるマッシュルーム。ホワイト種と同じく生食として用いられることもあります。クリーム種は、ライトブラウンで中型のカサを持つものが多いマッシュルームです。こちらはブラウン種と同じように、炒め物や煮込み料理などで用いられます。
マッシュルームの旬とは?
マッシュルームの旬は、10~12月です。しかし、現在では人口栽培の影響で旬というものがほぼなくなり、年間を通して流通しています。特に多く出回るのは2月で、2019年における東京都中央卸売市場の月ごとの取扱量では、千葉県が最も多い県となっています。
海外の場合は、中国がマッシュルーム含めきのこ類の出荷で世界一。2016年のデータでは、約749万トン出荷しており、2位のアメリカが約42万トンであることと比較すると非常に量が多いことがわかります。
マッシュルームの種類(ホワイト・ブラウン)
マッシュルームを摂取することで期待できることは多数あります。
ここでは、マッシュルームに期待できる有用性について、いくつかピックアップして紹介します。
分かりやすく紹介しているため、ぜひ最後まで読んでみてください。
マッシュルームの有用性は意外なところにも
ここまでは、人間に対するマッシュルームの有用性について紹介してきましたが、インフラの修理にマッシュルームが使える可能性に関する研究も進められています。
そのマッシュルームはトリコデルマ・リーゼイという品種です。コンクリートを作る際に菌類の胞子を加えて眠らせておくことにより、必要なタイミングで発芽させ、成長時に分泌する炭酸カルシウムによってコンクリートに入ったヒビを塞ぐという仕組みが研究されています。
もちろん、まだマッシュルームを使ったインフラ修理は実用段階ではありません。しかし、今後の研究によっては、食べる目的以外でマッシュルームが使われるようになる可能性があるのです。
マッシュルームの栄養を摂取する方法とレシピ
マッシュルームには食物繊維やカリウム、ビタミンB1などの栄養素が含まれています。それらの栄養素を効率的に摂取したい方も多いことでしょう。
そこでこの項目では、マッシュルームから栄養を効率的に摂取する方法やレシピについて紹介します。
まずは美味しいマッシュルームの見分け方をチェック
マッシュルームを食べる上では、できる限り美味しいものを選びたいものです。美味しいマッシュルームの特徴は、以下のように評されています。
・カサが開きすぎていない
・カサがすべすべしている
・軸が太い
・切ったときに変色していない
上記の項目に着目すれば、美味しいマッシュルームに巡り会えるでしょう。
ただし、ホワイト種のマッシュルームを購入する際は、さらにチェックすべきポイントがあります。それは、マッシュルームの白さです。あまりにも白すぎるものは漂白の可能性があるので注意しましょう。
調理する際は洗わない!
野菜であれば一度洗いたくなると思いますが、マッシュルームはやめておきましょう。なぜなら、マッシュルームに含まれる栄養素は水に溶けやすいものが多く、洗うことで栄養素が流れ出てしまう恐れがあるためです。風味を損なう可能性も考えられることから、洗わずにキッチンペーパーで拭き取る程度にしておきましょう。
幅広い料理に使えるオリーブオイル漬け
マッシュルーム自体は知っていても、どのように使えば良いのか分からないのであれば、オリーブオイル漬けにしてみるのがおすすめです。マッシュルームをオリーブオイル漬けにしておくことで、パスタに和えたりチャーハンの具材にしたりなど幅広い料理に使えます。また、マッシュルーム以外のきのことと合わせて作ってみるのもおすすめです。
作り方としては、きのこをカットし、オリーブオイルを入れて熱したフライパンで炒めます。塩や粗挽きコショウを入れてしんなりしてきたら、保存容器に移しましょう。最後にオリーブオイルを入れれば完成です。
ほかの野菜と一緒に食べられるサラダ
生でマッシュルームを食べるのであれば、サラダが良いでしょう。サラダであればほかの野菜と一緒に摂取できるため、カロリーを抑えつつ満足感のある食事ができます。
マッシュルームを使ったサラダにはさまざまあり、中にはシーフードを加えたサラダもあります。例えば、スタッフドマッシュルームサラダとは、ツナを使ったマッシュルームのサラダです。
スタッフドマッシュルームサラダの作り方は、まずホワイト種のマッシュルームの汚れをとって、軸をとります。軸の先端部分をカットして取り除いたら、それ以外をみじん切りにしてください。
次に、みじん切りにしたものと油を切っておいたツナ、塩コショウとマヨネーズハーフをボウルに入れて混ぜていきます。その後、軸をとったマッシュルームの上に混ぜ合わせたものを乗せて、最後にブラックペッパーを振りかければ完成です。ミニトマトやパセリなどを合わせてお皿に添えれば、おしゃれなサラダとなります。
栄養を逃さないスープ
前述したように、マッシュルームに含まれる栄養素の多くは、水に溶けてしまいやすいものです。しかし、それを逆手にとってスープを作ってみましょう。スープであれば、溶けてしまった栄養素を無駄なく摂取できます。
ただし、塩分の量には注意してください。いくらマッシュルームにカリウムが含まれているとはいえ、塩分を多くすると意味がなくなってしまいます。香りの強いものを入れると減塩につながるため、スープを作る際には着意すると良いでしょう。
マッシュルームは、コンソメスープやミルクスープなどさまざまなスープに入れても相性が合う食材です。そのため、レシピ自体は幅広く存在します。どんなスープを作るか悩んだとき、もしもエスニック風味が好みならば「エビときのこの粒マスタードスープ」を作ってみましょう。
作り方は、まずエリンギやマッシュルーム、セロリなどの食材を切り、鍋にオリーブオイルを入れて中火で炒めていきます。香りが出てきたらエビを投入してください。水を加えてアク抜きをしたら、固形コンソメ、粒マスタード、白ワインを入れて味を調整します。最後は容器に移し、きざんだパセリを散らせば完成です。
ちょっとしたおつまみならアヒージョで
マッシュルームを使った代表的な料理といえば、アヒージョではないでしょうか。アヒージョはスペイン料理のひとつであり、バルで提供されています。ちょっとしたおつまみにぴったりであるため、お酒が好きな方はぜひ作ってみましょう。
作り方は、まず鍋にオリーブオイルや唐辛子、ニンニクを入れて弱火にかけます。ニンニクの香りが出てきたら、マッシュルームを投入してください。軽く色がつくまで弱火で15分ほど加熱します。塩を加えたならば火を止めて容器に移し、イタリアンパセリで彩れば完成です。そのまま食べても良いですが、パンに浸して食べるのもおすすめ。
なお、マッシュルームが大きいようであれば、事前にカットした上で入れましょう。
マッシュルームの保存方法
ここまでマッシュルームの栄養素や調理方法などについて紹介してきました。最後に、マッシュルームをどのように保存すればいいのかを紹介します。保存に失敗して捨てることになってしまわないためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
冷蔵保存は2~3日
マッシュルームの冷蔵保存は、2~3日程度と考えておきましょう。本来ならば、マッシュルームは冷蔵庫に入れておけば1週間ほど鮮度を保つとされています。しかし、そのマッシュルームがいつ収穫され、どのように保管された上で販売されているのかを把握できない以上、あまり長く放置するのはおすすめできません。
また、冷蔵庫に入れる際は、マッシュルームをキッチンペーパーに包んで保存袋に入れた上で保存しましょう。いつ使うのか分からないのであれば、生のマッシュルームではなく、缶詰のマッシュルームを選んだほうが良いかもしれません。
マッシュルームを冷凍保存する場合は?
マッシュルームを含め、きのこは冷凍保存することで旨味が増すとされています。冷凍の場合は、キッチンペーパーで汚れをとった上で保存袋に入れて管理しましょう。この際、できる限り空気を入れないようにしておくのがベストです。
また、マッシュルームを冷凍保存する際はカットしてから保存するのもおすすめです。事前にカットしておけば、そのまま料理に使えます。冷蔵保存の場合は2~3日ですが、冷凍であれば1ヶ月ほど鮮度を保つとされているので、すぐに使わない場合は冷凍しておくと良いでしょう。
栄養素を知った上で食べてみよう!
マッシュルームに含まれる栄養素や効率的に摂取する方法などについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。マッシュルームには、カリウムやビタミンB1などの栄養素が含まれています。調理法もさまざまあるため、気になる方は積極的に取り入れてみると良いでしょう。また、保存方法まで覚えていれば、これまでよりも利用しやすくなりますよ。
【参考文献】
- ビタミンや食物繊維が豊富!マッシュルームの栄養と効能 | 食・料理 | オリーブオイルをひとまわし
- https://macaro-ni.jp/67680
- マッシュルームの旬 出回り時期
- 世界のきのこ類の産地 ランキング
- カリウム | e-ヘルスネット(厚生労働省)
- マッシュルーム、驚愕の効能が世界的に注目
- マッシュルームの炭酸カルシウムがヒビをふさぐ:マッシュルーム、驚愕の効能が大注目 | ビジネスジャーナル
- マッシュルームの栄養とその効果とは?管理栄養士がおすすめレシピと一緒にご紹介!
- マッシュルームのアヒージョ | レシピ | ハウス食品
- 万能簡単!きのこのオリーブオイル漬け!パスタ・サラダ・豆腐に by nami(辻本なみ) | レシピサイト Nadia | ナディア - プロの料理家のおいしいレシピ
- 【3分おつまみ】サクサク美味しいマッシュルームのレモンサラダ by 道添明子〈あーぴん〉 | レシピサイト Nadia | ナディア - プロの料理家のおいしいレシピ
- https://kinarino.jp/cat4-グルメ/41308-栄養豊富で低カロリー!生でも炒めてもおいしい「マッシュルームレシピ」20選
- 高たんぱくで、ビタミンも◎ マッシュルームの栄養って?【レシピ6選】 | 美的.com
- https://macaro-ni.jp/43116