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ファイトケミカル

野菜や果物の食べ方に工夫して、ファイトケミカルを上手に摂取しよう

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2021年11月17日 / 更新:2022年2月16日

ファイトケミカルは、体に対してさまざまな有用性をもたらしてくれると期待されています。しかし、中にはどのように摂取すればいいのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ファイトケミカルをバランス良く摂れる食事スタイルや、調理時の注意点などについて紹介します。ファイトケミカルに関心がある方や、摂取方法が知りたい方はぜひ参考にしてみてください。

川崎 加織

皮フ科かわさきかおりクリニック院長。医学博士 日本皮膚科学会専門医 日本抗加齢医学会専門医。

「体の内外から美しくなれるクリニック」をコンセプトに一般皮膚科診療だけでなく、美容医療、頭髪治療なども行っている。またweb雑誌での連載やサプリメント・化粧品の監修などでも、多方面に活躍の場を広げている。

ファイトケミカルをバランスよく摂れる食事スタイルとは

この項目では、ファイトケミカルをバランスよく摂れる食事スタイルや、ファイトケミカルの基本情報について紹介します。ファイトケミカルという言葉を初めて聞いた方、どのようなものなのかあいまいな方は、ここでファイトケミカルについての理解を深めましょう。

まずはファイトケミカルの基本情報を把握しておこう

ファイトケミカルは、野菜や果物、豆類などに含まれている成分のひとつ。具体的には、植物が虫や紫外線などの脅威から身を守るために生み出すアクや香り、色素などがファイトケミカルと呼ばれます。

ファイトケミカルは、古代ギリシアの時代から存在しているものです。毒として使われることもありました。現在でもファイトケミカルに関する研究が進められており、体に対して良い影響を与えてくれるという結果が出ています。

ファイトケミカルの主な栄養素とは?

ファイトケミカルの主な栄養素としては、リコピンやカプサイシン、アントシアニンなど。よくテレビでもいわれているポリフェノールやイソフラボンもファイトケミカルに含まれます。

ファイトケミカルは、そのような栄養素が含まれているものをなんとなく摂取すればいいというものではなく、きちんと摂取するコツがあるのです。そのことに関しては以降の項目で触れていきます。

色鮮やかな料理を心がけるスタイルで

ファイトケミカルを摂取する上では、色鮮やかな料理を心がけるようにしましょう。なぜなら、ファイトケミカルは色素成分が多く、色で分けられることもあるため。例えば、上記で紹介したリコピンは赤いトマトに含まれており、アントシアニンはナスといった紫の野菜に含まれています。

ファイトケミカルは主に5色。具体的には「赤」、「黄」、「緑」、「紫」、「白」であり、この中から1日4~5色取り入れるような食事スタイルであれば、バランス良くファイトケミカルを摂取できます。

ファイトケミカルは量にもこだわろう

ファイトケミカルをバランス良く摂取する上では、色だけではなく量にもこだわりましょう。

まず、1日の野菜摂取量は350gが目標とされており、そのうち緑黄色野菜は120g取るようにしたほうがいいとされています。ファイトケミカルはさまざまな野菜に含まれているからこそ、毎日の食事で野菜を取り入れ、目標を満たすようにしましょう。

もちろん、あくまでも1日の摂取目標であるため、無理に野菜を主食にしなければならないわけではありません。小鉢やサラダといったちょっとしたものを食事に取り入れ、目標を目指す流れであればそこまで苦労しないでしょう。

また、野菜だけではなく果物も大切です。果物は1日200gが目標であり、りんごであれば半分程度が目安となります。具体的なことは後ほど紹介しますが、ファイトケミカルは皮にも含まれているため、実だけを食べるのではなく、できる限り皮まで食べるようにするのがおすすめです。

喫煙者はファイトケミカルに注意?

ファイトケミカルはまだ研究段階であり、必ず健康に良いと確定しているわけではありません。研究の中には、ファイトケミカルが身体に対して害を与えるという結果も出ているのです。

新鮮な野菜や果物を皮ごと食べることがポイント

ファイトケミカルを摂取する上では、バランス以外にも知っておくべきポイントがあります。そのひとつが皮ごと食べることです。恐らく多くの方が皮を捨てていると思いますが、それはファイトケミカルのことを考えると、非常にもったいないことといえるでしょう。

皮ごと食べる理由とは?

皮ごと食べる理由としては、皮にまでファイトケミカルが含まれているためです。ファイトケミカルは、野菜や果物の皮にも含まれており、それを捨てるのはもったいないことといえます。もしもファイトケミカルを意識した料理を作りたいのであれば、皮まで使えるようなものを選びましょう。

例としてブドウの場合、ブドウにはファイトケミカルのひとつであるポリフェノールが含まれています。ただ、ポリフェノールはブドウの実よりも皮に多く含まれているため、普段どおり皮を捨てていると、ブドウに含まれるポリフェノールを摂取できません。

また、ファイトケミカルは植物の細胞と細胞膜の中に含まれています。そのため、きちんと細胞膜を破壊しないと十分に摂取できないという問題も。その上、細胞膜は目視できるものではないため、調理で本当に細胞膜が破壊されたのか確認できません。

ベジブロスで皮の栄養も!

「皮までファイトケミカルが含まれているとはいっても、どうやって調理すればいいの?」と悩んでいるのであれば、ベジブロスがおすすめです。ベジブロスとは、野菜の皮やヘタといった野菜くずを活用した出汁のことを指します。ベジブロスには野菜の甘味や旨味が詰まっているだけではなく、ファイトケミカルも含まれているのです。

上記で述べたように、ファイトケミカルは植物の細胞と細胞膜の中に含まれています。これを破壊する方法が加熱であり、火を通すことで細胞膜が破壊され、ファイトケミカルが流出します。出汁であれば、ファイトケミカルが流出しても出汁の中にとどまるため、無駄にすることはありません。

ただし、ゴーヤやブロッコリーの芯などはおすすめできません。そのような苦味のある野菜やアクが出てくる野菜は、ベジブロスの味を損なわせてしまう恐れがあります。そのため、それらを使う際はできる限り少量に抑えておきましょう。

スムージーでもファイトケミカルを摂取できる!

ベジブロスだけではなく、スムージーでもファイトケミカルを摂取できます。スムージーとは、冷凍した果物や野菜をミキサーでかき混ぜたドリンクのこと。ミキサーで細かくすることで、植物の細胞膜を破壊し、ファイトケミカルがスムージーに溶け出します。スムージーであれば、飲み物として気軽に摂取できるため、毎朝飲むこともできるでしょう。

ただし、スムージーを作る際は糖質に注意しなければなりません。スムージーにはさまざまなアレンジレシピがありますが、材料によっては糖質を過剰に摂取してしまうことにもなります。そうなってしまうと、せっかくのバランスが偏ってしまう恐れがあるため、そのことに注意しておきましょう。

アリシンなどの「含硫化合物」は加熱しないで!

ファイトケミカルには含硫化合物という成分も含まれていますが、この成分は加熱しないほうがおすすめです。その理由とは何なのでしょうか。

そこで、含硫化合物の基本情報を踏まえた上で、含硫化合物を加熱してはいけない理由を紹介します。

含硫化合物とは、硫黄を含む化合物の総称です。具体的な種類としては、アリシンやイソチオシアネート、スルフォラファンなど。含硫化合物が含まれている食品としては、ニンニクやタマネギ、ニラといったものが挙げられます。

含硫化合物を加熱してはいけない理由

含硫化合物は火に弱い成分であるため、加熱するとダメージを与えてしまいます。そのため、含硫化合物を食べる際は、できる限り火を通さずに食べるようにしましょう。

例えばタマネギの場合、水にさらすことで辛味や匂いを抜けるため、生でタマネギを食べたいときにぴったりです。

含硫化合物は食べすぎにも注意!

ファイトケミカルが体に良いものといわれているからといって、食べすぎるのはおすすめできません。特に含硫化合物のひとつであるアリシンを生で摂取しすぎると、胃を荒らしてしまいます。そのため、アリシンが含まれるタマネギやニンニクを生で食べる際は、ほどほどにしておきましょう。

ファイトケミカルスープの作り方・食べ方

ファイトケミカルを効率よく摂取したいときには、スープを作るのがおすすめです。

そこで最後の項目では、ファイトケミカルスープの作り方を紹介します。手軽にファイトケミカルを摂取したい方や、ファイトケミカルに関するレシピを知りたい方は、ぜひこちらの項目も読んでみてください。

ファイトケミカルスープは簡単に作れる

ファイトケミカルスープは、誰でも簡単に作れます。まず用意するのは、キャベツ、タマネギ、人参、かぼちゃの4種類。それぞれ100gずつ用意し、食べやすい大きさに切っていきます。その後、カットした野菜と1リットルの水を鍋に投入し、火を付けて沸騰させたあと弱火にして30分ほど煮込めば完成です。

野菜くずでもスープが作れる?

野菜くずでスープを作る際は、両手いっぱいの量を用意しましょう。上記と同じく1リットルの水と野菜くず、そして酒を大さじ1杯入れて煮込んでいきます。20分ほど煮込んだならば、野菜くずを取り除いて完成です。

スープ自体はすぐ飲まなくてはならないものではなく、冷凍保存することが可能。冷凍すれば2週間ほど持つため、作り置きしておいても問題ありません。

ファイトケミカルスープはアレンジできる!

ファイトケミカルスープはただ飲む以外にも、アレンジレシピとして活用できます。そのひとつが、アジア料理の「シンガポールチキンライス」です。

まずは、鶏肉の両面に塩をすり込みます。研いでザルにあげておいたお米と鶏肉、調味料(ショウガ・ニンニク)を炊飯器に入れ、その際にファイトケミカルスープも投入。その際、鶏肉はお米の上に置いて炊くようにしましょう。

炊きあがったならば、お米と鶏肉を皿に盛り付ければ完成です。シンガポールチキンライスではタレも必要ですが、オイスターソース、砂糖、醤油、酢で作れます。食べる際には、タレをかけて鶏肉とご飯を口の中にまとめて入れて味わいましょう。

忙しいときはサプリを利用しよう

もしも、仕事や家事などで料理する暇がないほど忙しいのであれば、サプリで代用しましょう。ファイトケミカルに関するサプリはさまざまあり、ドラッグストアやネットショップでも購入できます。そのため、誰でも気軽にファイトケミカルのサプリを入手できるでしょう。

その中のひとつである「トリプルX™」は、ファイトケミカルだけではなく、12種類のビタミンや10種類のミネラルも配合したサプリメントです。「トリプルX™ セル」、「トリプルX™ (レフィル)」、「トリプルX™ 個包装」の3種類があり、自分のライフスタイルや値段に合わせて選ぶことができます。毎日の生活で栄養素が足りていないと思っているのであれば、「トリプルX™」を検討してみてはどうでしょうか。

サプリを摂取するタイミングとは?

サプリは、基本的にいつ摂取しても問題ありません。ただし、摂取する成分によっては食後がおすすめです。そのひとつがビタミンAやビタミンEなどのような脂溶性ビタミンであり、それらは油に溶けやすいため、食前よりも食後が向いています。

上記で述べたようにタイミングは基本的に自由ですが、量には注意しましょう。過剰に摂取すると身体に悪影響を及ぼしてしまう恐れがあります。あくまでもサプリは、毎日の食生活で補えない栄養素を補うための補助的存在です。今サプリを飲もうかどうか悩んでいる方は、日々のライフスタイルや食生活を見直した上で検討してみてください。

【参考文献】

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