アメリカンフットボールの国内最高峰の大会・ライスボウル優勝チーム主将として活躍した城ヶ滝一朗さん。スポーツの第一線で問われる健康管理は、栄養、睡眠、メンタルなど多岐にわたります。アスリートとしての経験から蓄積された健康管理のノウハウをお聞きしました。
アメリカンフットボール、通称アメフトは初めての方には難しい印象があるかもしれません。でも、一つ一つの動きはシンプル。ボールを持って逃げる、相手とお相撲みたいに押し合うなど、子供たちが毎日する動きの集大成です。最大の特長は60分の試合時間を通じて、1チーム11人全員がいっせいに動くこと。一見バラバラに見えても、じつは1つの作戦の元に、全選手が行動しています。全米プロリーグのNFLだとヘルメット内蔵の指示器からコーチの指示が入るハイテク装備ですが、国内ではそのような装備を使わず、すべての作戦パターンを覚えます。全体の戦略と個々の戦術を駆使する高度な頭脳戦という面もありますね。
11人全員が動き続けるスポーツですから練習は走り込みだけで2時間、その後ボール練習や筋トレなど盛りだくさんです。所属していた実業団では、平日は通常の会社員としての勤務があり、その後に練習。土日は試合以外すべて練習なので、大変な運動量になります。
だからこそ、疲労回復させる大切さを常に実感していました。筋肉は負荷を与えたあと、適切に休むとより強くなるというスポーツ理論があります。超回復とよばれ、そのためには睡眠の時間と質の確保がポイントになってきます。空気清浄機をつけて、きれいな空気の中で睡眠し、身体に酸素をたくさん取り込めるようにします。寝る場所の高さも重要です。床から30センチはホコリが舞いやすいので、ベッドの高さを調節したほうがいいですね。枕も首が太い男性は薄めを選ぶと、睡眠中の態勢が楽になります。