葉酸といえば妊婦さんに欠かせないビタミンとして有名ですよね。しかし、葉酸は体内の赤ちゃんが育つときに細胞の生まれ変わりを助けるだけでなく、大人の体でも血液をつくるなど様々な働きをしています。また、身近なところだと貧血 などは葉酸不足が原因だったりするのです。葉酸は「葉っぱ」と名にあるとおり緑色の濃い野菜に多く含まれています。たくさん摂るよう心がけて、葉酸不足がないようにしましょう!
貧血・口内炎・胃炎…は葉酸不足が引き起こす?
葉酸は、赤血球の形成を助けるので、不足すると体に影響があります。 代表的なものとして、まずは女性に多い貧血が挙げられるでしょう。貧血といえば鉄分をとるというイメージだと思います。しかし、鉄分をとっても葉酸が足りなければ赤血球を正常につくることはできないのです。 そして、妊婦さんに葉酸が必要だといわれる理由である体内の赤ちゃんへの悪影響。葉酸は「赤ちゃんのビタミン」と呼ばれるほど、胎児の正常な発育に寄与する栄養素なのです。
なお、葉酸はタバコやお酒をたくさん飲むと消費されていきます。喫煙者や、お酒が好きな方は特に、葉酸不足への注意が必要ですね。
葉酸が多く摂れるのは、黒くて四角いアレ!
厚生労働省によれば、葉酸の1日の摂取基準値は240マイクログラム(妊娠中は倍の480マイクログラムを摂るべきであるとされています)。そこで、葉酸240マイクログラムにを摂取するために、含有量が多くて身近な食べ物ベスト5をご紹介します。カッコ内の数値は葉酸240マイクログラムを食べるために、必要な食物の量です。
1位…焼き海苔 (12.6g)
2位…鶏レバー(18.4g)
3位…牛レバー(24g)
4位…菜の花 (70.5g)
5位…枝豆 (92.3g)
焼き海苔にイチバン多く含まれているって、ちょっと意外ではないでしょうか? 全体的に見ると、野菜では春菊や菜の花、ブロッコリー、芽キャベツなど、緑色の濃い野菜に多く含まれている傾向にあります。
なお、葉酸は水に溶けやすい性質を持っています。そのまま食べられるサラダ、加熱するなら葉酸が溶けだしたスープもいただけるシチューがオススメです。
【参考文献】
- 厚生労働省 ホームページ
- 日本文芸社『栄養を知る事典』監修:駆動秀機/蒲池桂子
- 女子栄養大学出版部『栄養素の通になる 第3版』著者:上西一弘
- 新星出版社『栄養成分の事典』監修:則岡孝子
- 厚生労働省葉酸普及研究会 ホームページ