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冷え性の改善と免疫力アップをかなえる入浴法とは?

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2022年1月 7日 / 更新:2022年2月16日

夏は冷房で体が冷える、冬は暖房のきいた部屋でも手足が冷たくてつらい。そんな症状にお困りではないでしょうか。「冷え」の症状は季節を問わず続き、なかなか改善も難しく、つらいですよね。ひどくなると手足が冷えて夜眠れないなんてことも。

「冷えは万病のもと」という言葉があるように、症状を放っておくと他の病気にもつながりかねません。今回は体を温め、「冷え」の改善に効果的な入浴法をご紹介。冷え性を改善して、免疫アップを目指しましょう!

基礎体温を上げると、免疫が上がる?

そもそも、なぜ「冷えは万病のもと」と言われるのでしょうか。それは体温が酵素の働きに影響していることが関係しています。

人間の体は新陳代謝によって、常に細胞を壊したり新たに作ったりを繰り返しています。その活動を助ける働きをするのが「酵素」。酵素は体内でつくられるたんぱく質で数千もの種類がありますが、体温が高いほど働きが良くなります。低体温、つまり冷えは酵素の働きを鈍らせ、生命活動そのものを鈍らせてしまうのです。

もし、酵素の働きが悪くなると、どのようなことが起こるのでしょうか。たとえば、脂肪を分解する酵素の働きが悪くなれば、肥満になってしまいますし、糖質の代謝を助ける酵素の働きが鈍れば、エネルギーがうまく作れず体力が低下します。さらに、酵素はホルモンの分泌にも関係するため、女性では不妊や生理不順の原因となることも。

遺伝子を修復する酵素の働きが鈍ると、紫外線やウイルス、病原菌などから受けたダメージを修復できなくなります。「冷えは万病のもと」と言われるゆえんは、このように「酵素」の働きを弱め、さまざまな体の機能を低下させてしまうことだったのです。つまり、免疫アップのためには、体を温めること。冷え性改善が健康への近道でもあるのです。

医師の石原新菜さんは、著書『きれいな人は温めている』(大和書房)の中で以下のように述べています。
「人間の体は、体温が1度上がると汗を出して熱を放出し、体温を調節するしくみになっています。実はその時、私たちの免疫力が5~6倍になっているのです。体温の上昇によって基礎代謝も約12%上がっています。」

たった1度体温が上がるだけで、免疫力はこんなに大きく変化するのですね。体温は体調のバロメータといっても過言ではなさそうです。

冷え性改善の秘訣は、「ゆっくり入浴」にあり!

体温を上げ、冷え性を改善するにはどうすればいいのでしょうか。手軽な方法が「入浴」です。忙しいから、水道代がもったいないから、などの理由でシャワーだけで済ませていませんか。体を芯から温めるためには、ゆっくりと湯船につからなければ効果はありません。どんなに熱いシャワーを浴びても、体温は上がらないのです。

体を温めるために、おすすめのお湯の温度は38~41度と言われています。この温度のお湯にゆっくりとつかることで、アセチルコリンという物質が脳内に分泌されます。このアセチルコリンは、体の休息をつかさどる副交感神経の活発にし、心も体もリラックスさせる働きがあります。逆に42度以上のお湯では、活動をつかさどる交感神経を優位にしてしまい、「冷え」を改善するための入浴には適しません。たった1度お湯の温度が違うだけでも効果が変わってきますので、湯温計を使ってみるのがおススメです!

また、お風呂にゆっくりつかることも大切です。最低10分、慣れてきたら30分程度を目安にお湯につかると体が芯から温まります。あまり長くつかりすぎると、のぼせの原因となりますのでやりすぎは禁物。「気持ちいい」と思える時間だけゆっくりとお湯につかることで、体もゆっくりと温まり、入浴後も体温が下がりづらくなります。

入浴前のひと工夫で、もっと温まりやすく!

お風呂でじっくりと体を温めるためにできる工夫、それはお風呂に浸かる前に手足やお腹などを温めておくことです。

洗面器などにお湯をはり手足を温めます。お風呂に入る前、服を着たままでいいので、約1分間ほどで大丈夫。冷えた部分を温め、お湯と体の表面温度の差を小さくしておくことで、のぼせにくくなり、お風呂をゆっくり楽しめます。
もし面倒だと感じる方は、入浴前にかけ湯をするだけでも有効なのでこちらはぜひおこなってくださいね。

お湯を入れたらお風呂のふたをとっておき、脱衣所や浴室を温めておくのもお手軽テクの一つです。温かな脱衣所で服を脱げば、急激な体温変化を防ぎ冷え性予防につながるだけでなく、心筋梗塞、脳梗塞といったヒートショック事故も防げます。冬場は特に冷えやすいので「温度差をなくす」ということを積極的に意識していきましょう。

毎日のお風呂習慣で冷え性を改善し、心身ともに健康に過ごしていきたいものですね!

【参考文献】


  • 川嶋朗 『冷え克服法』 エクスナレッジ社
    石原新菜  『きれいな人はあたためている』大和書房

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