女性の喫煙は、たくさんのデメリットを含んでいます。毎日一本のたばこでも、健康、美容に多大なダメージを与えるのです。たばこがいかに悪影響を及ぼすかをいま一度確認しましょう。
「辞めたくても辞められない」は女性に多い!?
厚生労働省「国民健康・栄養調査結果の概要」(平成25年度版)によると、習慣的に喫煙している人の割合は、男性が32.2%、女性が8.2%という結果になっています。
昨今の喫煙スペースの減少や、各施設での徹底的な分煙管理に伴い、喫煙者は年々減少傾向にあるといいます。ところが驚くべきことに、女性の喫煙者の数は、ここ10年でほぼ横ばい状態なのです。
というのも、大阪医科大学看護学部の研究によれば、女性はたばこに含まれるニコチンによる肉体的な依存だけではなく、ストレス症状を解消するための依存も伴うため、より禁煙が難しいというデータが出ています。
禁煙が中々成功しないのには、このようなワケがあったんですね。
たばこが与える将来への悪影響
たばこが身体に悪影響なのは、もはや周知の事実ではありますが、改めてその影響を知ることが禁煙へと繋がります。
喫煙は特に血圧に影響を与えます。ニコチンが副腎を刺激することによってホルモンが分泌され、血圧を上昇させるのです。これが長期的に続くと動脈硬化、および狭心症や心筋梗塞のリスクも高まります。喫煙者はこれらの病気になる確率が圧倒的に高いのです。
数年後、美しさに大きな差がつく!
残念ながら、男性に比べ、女性のほうが喫煙によるリスクが多いのが現実です。
ニコチンは生理不順や月経困難症を招きます。いざ子供がほしいと思ったときに、中々妊娠ができない原因になりかねません。また、妊娠中にたばこを吸うことによって、早産、低体重出生児、早期破水、前置胎盤など、あらゆるトラブルを招くというデータも出ています。ほかに、口唇裂など先天性異常との関連も多数報告されています。
また、喫煙を続けることで、独特の老化現象が起きます。俗に“スモーカーフェイス”と呼ばれるものです。たばこを吸うと、ビタミンが失わるため、目尻や口周りのシワ、シミ、白髪などが、早い段階で発生します。今は平気でも、ある程度の年齢に差し掛かったとき、たばこを吸っている人と吸っていない人では、美しさにも大きな差が出ることでしょう。
禁煙=たばこの悪影響を具体的にイメージ
女性の喫煙は、健康・美容・子供への影響など、様々な害を生み出します。禁煙するには、これらのデメリットを反すうすることが大切です。
あるいは、たばこを買うお金でほかに何ができるのかという風に、金銭面から考えてみるのもいいかもしれません。一日一箱吸う人なら、単純に計算して(400円×31日=12,400円)と、ひと月にこれだけの節約に繋がるのです。
たばこを続ける生活と、辞める生活。どちらが自分にとってメリットが多いのかいま一度考えてみませんか?自分の将来のために、今禁煙を頑張ってみましょう!
【参考文献】
厚生労働省 ホームページ
カルデナス暁東ら(2012)『青年期にある女性の喫煙行動と首尾一貫感覚(SOC)の関連性に関する研究』 母性衛生・第52巻4号
『ストレス解消と健康管理』- 一般社団法人 日本家族計画協会
- 公益社団法人 日本産婦人科医会