テレビCMなどでもよく耳にする「乳酸菌」。乳酸菌は私たちの健康を支える大切な細菌ですが、日々の食事から充分とれていると思える人は、それほど多くないのではないでしょうか。乳酸菌は毎日摂り続けることが大切です。そこで便利なのが「サプリ」の活用。この記事では乳酸菌の基本情報や効果的な乳酸菌の摂り方、サプリで乳酸菌を補給するメリットなどを解説します。最後にはおすすめの乳酸菌アプリも紹介しますので、ぜひ読んでみてください。
専門は美容皮膚科、腎臓内科、内科。東京女子医科大学卒業。大学病院、都内総合病院勤務を経て2017年都内美容クリニック院長に就任。2020年よりビューティーコネクション銀座クリニック院長就任。
乳酸菌は毎日摂ることが大事だから、サプリが便利
冒頭で触れたとおり、乳酸菌は毎日摂ることが大切です。しかし、仕事や家事、子育てなどで忙しい人にとっては、毎日摂り続けることが負担になるでしょう。そこで便利なのが気軽に飲める「サプリ」です。
しかし、ただ漫然と「乳酸菌は体に良いと聞くから」と思うよりも、乳酸菌の基本情報や具体的な効果、摂取のポイントなどを理解して摂ったほうが、よりモチベーションを高く持つことができるでしょう。
そこで、まずは乳酸菌の基本情報を解説していきます。
乳酸菌とは
乳酸菌とは、乳酸など酸をつくる細胞の総称です。乳酸菌が腸内の細菌をサポートしてくれるおかげで、私たちはより健康な体を維持できているのです。
乳酸菌と一口にいっても、私たちの体内には、各種ビフィズス菌、アシドフィルス菌、フェカーリス菌、コッカス菌などさまざまな種類が存在します。各乳酸菌は、大腸もしくは小腸に住んでおり、有用性はそれぞれ異なるもの。例えば、ビフィズス菌の有用性は、スッキリをサポートする有用性が期待できます。
また、アシドフィルス菌には、腸内細菌バランスを整えるとともに健康維持に重要であるといわれています。このように、乳酸菌は健康に寄与するものであり、私たち人間には欠かせない細菌なのです。
乳酸菌の歴史
乳酸菌は、17世紀にオランダのアントニー・ファン・レーウェンフック氏(1632-1723)が腸内細菌を発見したことに歴史は始まります。彼は自作の顕微鏡で、野菜や乳の中から乳酸菌を観察していたといわれています。その後、19世紀にフランスのパストゥールなどにより乳酸菌研究が始められました。1899年、フランス・パストゥール研究所にて母乳栄養児の糞便からビフィズス菌が発見され、さらに翌1900年にはアシドフィルス菌も発見されました。このように、乳酸菌と人類の関係は100年以上にもわたるのです。
善玉菌と悪玉菌について
腸内では、常に善玉菌(乳酸菌も含まれる)と悪玉菌が戦っています。善玉菌は、健康を維持するサポートを行います。一方の悪玉菌は、体にマイナスとなる影響を与える菌です。主な善玉菌と悪玉菌を見ていきましょう。
菌 | 特徴 | |
---|---|---|
善玉菌 | ビフィズス菌 | 生成した乳酸や酢酸で腸内環境バランスを整える。 |
フェーカリスキ菌 | ビフィズス菌・アシドフィルス菌を助ける。 | |
アシドフィルス菌 | 善玉菌の働きを助ける | |
悪玉菌 | ウェルシュ菌 | 体に悪い影響を与えるといわれている。 |
生きた乳酸菌と死んだ乳酸菌について
乳酸菌には、「生きた乳酸菌」と「死んだ乳酸菌」の2種類が存在し、生きた乳酸菌を「生菌」、死んだ乳酸菌を「死菌」と呼びます。
生きた乳酸菌(生菌)とは、その名のとおり生きたまま腸まで届く乳酸菌のこと。生きたまま届く生菌には、スッキリ作用や健康維持に有用などさまざまな効用が期待できます。
一方、死んだ乳酸菌を死菌といいます。以前は、死んだ乳酸菌には腸に届いても健康に対する有用性がないといわれていました。しかし、最近の研究では、死菌であっても高い有用性があることが分かってきています。
乳酸菌を多く含む食品
では、乳酸菌を多く含む食材にはどんなものがあるのでしょうか。乳酸菌が豊富に含まれる乳酸菌を見ていきます。
食品 | 特徴 |
---|---|
ヨーグルト |
発酵時に乳酸菌が使われるヨーグルトは、スッキリ作用や健康維持の有用など、
さまざまな機能が報告されています。 |
キムチ |
キムチにも乳酸菌が含まれています。
ただし、加熱すると乳酸菌がなくなるため、焼くのは控えましょう。 |
チーズ |
チーズは、ナチュラルチーズとプロセスチーズに大別されます。
このうちナチュラルチーズには生きた乳酸菌がいますが、含有量にはばらつきがあります。 一方、ナチュラルチーズを加熱して溶かして作るプロセスチーズには、生きた乳酸菌はいません。 |
ぬか漬け |
ぬか漬けには、たくさんの乳酸菌が含まれています。
また、タンパク質やミネラルなど豊富な栄養素を含んでいる点もポイントです。 ただし、ぬか漬けは塩分が高めなので、高血圧症の人は注意しましょう。 |
納豆 |
納豆にはタンパク質のほか、ビタミンやミネラル、食物繊維など
健康維持に必須の栄養素も含まれている点がポイント。 |
このように、納豆やヨーグルトのような発酵食品に乳酸菌が多く含まれていることが分かります。
【乳酸菌摂取のポイント①】継続的に摂ることが大切
乳酸菌は、できれば毎日継続的に摂ることが大切です。乳酸菌を毎日摂ることで徐々にその有用性が現れます。乳酸菌は、摂取すると一定期間腸内に留まりますが、残念ながらいつかはなくなるため、毎日少量でも摂取し続ける必要があるのです。
とはいうものの、毎日意識して摂り続けるのは大変という人もいるでしょう。詳細は後述しますが、その場合は手軽に摂取できるサプリの活用がおすすめです。
【乳酸菌摂取のポイント②】食後に摂る
乳酸菌は、食後に摂ることをおすすめします。というのも、乳酸菌(特にビフィズス菌)は胃酸に弱く、なるべく胃酸の影響を受けづらい食後に摂ったほうが効果的だからです。
【乳酸菌摂取のポイント③】「生菌」を摂る際は加熱処理をしない
生きた乳酸菌である「生菌」を摂る際には、加熱処理をしないようにしましょう。生菌は、加熱することによって死滅してしまうからです。ちなみに、死んだ菌(死菌)は加熱しても特に影響はありません。
【乳酸菌摂取のポイント④】自分に合った乳酸菌を見つけることが大切
乳酸菌は、自分に合ったものを見つけるのが大切です。自分に合った乳酸菌を見つけるためにもいろいろな乳酸菌を試してみましょう。ただし、自分の腸内菌のバランスは日々変化しています。そのため、「これが自分に合う乳酸菌だ」と決め打ちはせず、いろいろな乳酸菌を組み合わせて摂るのがポイントです。また、自分にあっているかどうかの判断のためには、最低でも2週間は継続し、様子を見ることをお勧めします。
サプリならカロリーを気にせず毎日続けられる
さて、ここまで乳酸菌についてさまざまな角度から解説してきました。繰り返しますが、乳酸菌は毎日摂ることが大切です。しかし、毎日ずっと摂り続けるのを負担に感じる人もいるでしょう。また、たくさん乳酸菌を摂ろうとしていろいろな食品を食べるとカロリーも心配です。
そんなときにおすすめなのが「サプリ」です。ここでは、サプリのメリットや効果的な飲み方などを解説していきます。
【サプリのメリット①】毎日気軽に続けられる
サプリであれば、毎日気軽に乳酸菌を摂り続けられるでしょう。例えば、ヨーグルトとキムチなどの食品で乳酸菌を摂ろうと思った場合、常にその食品を冷蔵庫に入れておかなければなりません。乳酸菌は毎日摂ることが大切なので、それらの食品を買い忘れないような注意も必要です。
もしかすると、体調不良で乳酸菌を含んだ食品を食べらない場合もあるかもしれません。そう考えると、サプリを定期購入しておけば買い忘れを防ぐことができ、なにより簡単に乳酸菌を摂取できます。
【サプリのメリット②】カロリーが気にならない
サプリであれば、カロリーを気にせず摂取することができます。例えば、チーズで乳酸菌を摂ろうと思った場合、種類にもよるものの100gあたり100kcal~多いものだと350kcal程度のカロリーを摂取することになります。その点、サプリはカロリーを気にする必要がないため、ダイエット中の方には嬉しいのではないでしょうか。
【サプリのメリット③】持ち運びが楽
サプリは持ち運びが楽であるため、例えば外でランチ後に摂取するという摂り方もできるでしょう。乳酸菌は毎日摂り続けたいものであるだけに、なるべく簡単にいつでも摂取できるようにしたいものです。三日坊主にしないためには、持ち運びが楽でいつでも摂取できるサプリが非常に効果的といえるでしょう。
乳酸菌サプリの効果的な飲み方
乳酸菌サプリは、食物繊維やオリゴ糖などと一緒に摂取すると効果的といわれます。なぜなら、食物繊維やオリゴ糖は乳酸菌と相性がよく、腸内で菌のサポートをしてくれるからです。食物繊維とオリゴ糖を多く含む食品を以下に示しました。
種別 | 食品 |
---|---|
食物繊維を多く含む食品 |
・野菜類(にんじん、ブロッコリー、ごぼう、キャベツなど)
・豆類(納豆、うずら豆、あずきなど) ・さといも、こんにゃく ・きのこ類(しいたけ、しめじなど) ・海藻類(わかめ、寒天など) |
オリゴ糖を多く含む食品 |
・豆類(大豆)
・バナナ ・野菜類(たまねぎ、ねぎ、アスパラガス、ブロッコリー、にんにくなど) |
これらの食品をなるべく乳酸菌サプリと一緒に摂るようにしましょう。
働きを知って賢く選びたい乳酸菌サプリ
乳酸菌サプリには、さまざまな種類があります。形状だけを見ても粒状やカプセル、タブレット、顆粒などの種類があるので、自分の好みに合ったものを選ぶようにしましょう。含まれる乳酸菌の種類もビフィズス菌をはじめさまざまです。しっかりとどの乳酸菌が含まれているのかを確認した上で選ぶのがポイントといえます。また、量についても1ヶ月分から数ヶ月分まで入っているものまでさまざまなので、適量を選択するようにしましょう。
おすすめの乳酸菌サプリ
最後に、おすすめの乳酸菌サプリである「ニュートリ プロバイオ」を紹介します。「ニュートリ プロバイオ」は、日本アムウェイ合同会社が運営している「NUTRILITE(ニュートリライト)」ブランドの乳酸菌サプリです。
ニュートリ プロバイオには、5種類の乳酸菌やビフィズス菌が配合されており、小腸や大腸にしっかり届いて健康のために働きます。5種類の乳酸菌とビフィズス菌は独自ブレンドがなされ、ニュートリ プロバイオ1本あたりの含有量は63億個です。1日1本(1.5g)を目安に水と一緒に摂取するだけなので、とても手軽に乳酸菌を摂取できるでしょう。
乳酸菌には、スッキリ作用や健康維持の有用性などが期待できます。普段の食事に加え、サプリでも乳酸菌を摂ってみてはいかがでしょうか。
毎日継続的に乳酸菌を摂れる工夫を
乳酸菌には、スッキリ作用や健康維持の有用性などさまざまな健康効果があることを分かっていただけたでしょうか。一度に大量に摂取しても意味がなく、毎日コツコツと継続的に摂ることが重要な乳酸菌は、サプリを活用して摂るのが効果的でおすすめなのです。特に仕事が忙しくて食生活に気を遣うのが難しいという方は、この記事を参考に乳酸菌サプリの「ニュートリ プロバイオ」を試してみてはいかがでしょうか。
【参考文献】
- 乳酸菌サプリ|正しい選び方は?効果・効能はあるの? -Food for Well-being -かわしま屋のWebメディア-
- https://www.allgreen-onlinestore.com/?mode=f6
- ニュートリ プロバイオ - ベースのサプリメント | ニュートリライト(Nutrilite)
- 乳酸菌とは? | 株式会社ノーベル
- ビフィズス菌はヒトの腸管内でどのようなはたらきをしているのでしょうか。|よくある質問|腸内細菌学会
- 毎日摂った方がよい?生きていなくても効果あり?「乳酸菌」Q&A | House E-mag | ハウス食品グループ本社
- 乳酸菌食品で腸内環境を整える|乳酸菌の多い食品ランキング -Food for Well-being -かわしま屋のWebメディア-
- 生きた乳酸菌と死んだ乳酸菌で効果に違いはあるの?
- 腸内フローラを整える方法!腸活!|腸内フローラをもっと知ろう | 乳酸菌とおなかのこと | ビオフェルミン製薬
- 乳酸菌とは | もっとくわしく乳酸菌 | 乳酸菌とおなかのこと | ビオフェルミン製薬
- 乳酸菌が体に良いといわれる理由とは?乳酸菌を摂取できる食材も紹介│MediPalette(メディパレット)
- https://www.nhk.or.jp/beautyscience-blog/2019/168/421032.html
- チーズの中に生きた乳酸菌はどのくらいいるのですか? | 乳と乳製品のQ&A | 一般社団法人日本乳業協会