健康のために毎日しっかり摂りたい食物繊維。食物繊維にはたくさんの嬉しい働きがあります。今回は食物繊維を摂るメリットや食物繊維の多い食品、有用性が期待できる食べ方などを紹介します。
食物繊維の種類
五大栄養素(脂肪、糖質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)に次ぐ第六の栄養素として注目されている食物繊維。
食物繊維には水溶性と不溶性があり、それぞれに期待される機能があります。水溶性の食物繊維は脂肪・体重や腸内環境が気になる人の味方になってくれる栄養素です。
一方、健康的なお通じを維持するなら、不溶性の食物繊維を、たっぷり摂ると良いでしょう。
食物繊維の多い食品ベスト10
食物繊維は主に穀物、芋、豆、野菜、果物、海藻・きのこ類などに多く含まれています。 それでは食物繊維の含有量の多い食材を見ていきましょう。
<食物繊維の含有量(100gあたりg)Top10>文部科学省食品成分データベースより
- 1. こんにゃく 79.9g
- 2. あらげきくらげ 79.5
- 3. てんぐさ(粉寒天)79.0
- 4. てんぐさ(角寒天)74.1
- 5. 凍みこんにゃく 71.3
- 6. しろきくらげ 68.7
- 7. 干しわらび 58.0
- 8. きくらげ 57.4
- 9. えごのり(素干し)53.3
- 10. 干しひじき(鉄釜で煮熱後乾燥させたもの)51.8
- 同10.干しひじき(ステンレス釜で煮熱後乾燥させたもの)51.8
- このランキングから、こんにゃくやきくらげ、海藻類に食物繊維が多く含まれていることがわかります。
また食品群別に食物繊維の多い食品を見てみると、以下のようなものが挙げられます。
- 穀類 :ライ麦粉、オートミールなど
- 野菜類 :切り干し大根など
- きのこ類:乾燥きくらげ、干ししいたけなど
- 果物類 :干し柿、ドライいちじく、ドライプルーンなど
- 豆類 :乾燥いんげん豆、乾燥ささげなど
- 種実類 :炒りごまなど
- 藻類 :乾燥ひじき、乾燥わかめ、昆布など
毎日の食事で、これらの食材をうまく組み合わせて摂ると良いでしょう。
摂取効率の良い食べ方
食物繊維は、穀物、芋、豆、野菜、果物、海藻、きのこ類からそれぞれまんべんなく摂るようにすると、水溶性と不溶性食物繊維をバランス良く摂取しやすくなります。
摂取効率の良い食べ方として、たとえば複数の豆類を煮込んでスープにしたり、食物繊維の多いごぼう・かぼちゃ・人参を選んでチーズフォンデュや蒸し野菜にしたりするのがおすすめです。野菜は煮たり温めたりするとカサが減ってたっぷり食べやすくなり、スープなら水に溶けて失われやすい食物繊維も余すことなく摂取できます。
また食物繊維をたくさん含むわかめや昆布などの海藻類は特に積極的に摂りたい食材。サラダや味噌汁などに加えるなど工夫して摂るといいでしょう。おやつには干し柿や干しいちじく、干しプルーンなどドライフルーツをつまむのもおすすめです。芋類や豆類、ドライフルーツなどを入れたライ麦粉のクッキーやケーキ、スコーンなども◎。
まとめ
食物繊維は、意識して摂らないと不足しがちな栄養素です。食物繊維が不足するとさまざまな不調につながる可能性があるとも言われているので、1日の目標量を目安に、積極的に摂るようにしましょう。日常の食生活で野菜や果物などが足りていないと感じるようなら、サプリメントなどで補うという方法もあります。
【参考文献】
- 【出典】
一般財団法人食品分析開発センターSUNATEC HP「食物繊維について」
第一理化学検査室 - 文部科学省 食品成分データベース